2020年9月8日火曜日

動物霊って憑依するの?(その2)

  その「ダキニ天」信仰を日本中に広めたのは、密教系の


修験者だったと思われます。彼ら修験者の機動力は凄いもので、常人には無い高い運動能力、体力を持ち、各山岳の険しい道にも熟知し、素早く移動ができた事やそれぞれの国の支配者とも懇意だったと思われ、宗教的な影響力も大きかった事でしょう。

 この修験者集団が、まさに素早く野山を駆け回る「狐」のごとく神出鬼没の働きをしたはずです。稲荷信仰を考える時、そこを疎かにしてはいけないと思います。実際に、狐憑きがあるとしたら、この過去に活躍し、現在も霊魂となって稲荷神に仕える修験者の霊的仕業という事です。狐の格好をしているけれど、実際は人霊(じんれい)ということです。野生の狐を見ると分かりますが、実際の狐は犬のように人に懐く可愛い生き物です。そんな狐が急に化け物のようになるでしょうか?

 また、昔の人は、精神的な疾患等により、奇異な行動をとったり、精神状態に異変をおこす症状を「狐憑き」と呼んでいました。ある種の自己暗示や精神疾患に陥ると脳のリミッターが外れて「火事場の馬鹿力」を発揮することが知られていますが、これも狐憑きの症状として現れます。か弱い女性や子供でも怪力を発することが出来ると思いますので、狐憑きと混同されて誤解されたものも多くあったはずです。

 ホントの狐憑きの憑依現象は、特殊な霊能力を持った人に視てもらわないと分からないものですが、私たちが、まず判断する方法として、

 ①ホントに「稲荷狐」らしい行動をとる(油揚げを欲しがるとかケンケンと鳴きまねをするとかですが、わざとらしい感がする。)②人の言葉をやけに理解して反応したり、高飛車な態度をとる。などがあります。これは、明らかに昔の修験者系の人の霊ですので、それを外すには、密教系の寺院や修験者を訪ねてお祓いをしてもらうと効果的と考えます。ただし、一番は未然防止です。むやみに稲荷神社で欲に任せた祈願をしないこと。心身の健康状態を維持しておくことなどが大切です。